HIV感染と法律相談

講義の概要

平成26年10月12日(土),都内某所で,「HIV感染と法律相談」というテーマで講義をしてきました。HIV/AIDS関連のNPOや団体の代表者等を対象とした研修会のプログラムのひとつという位置づけです。時間は80分ほどでした。私とLGBT支援法律家ネットワークの先輩弁護士とで講義を担当しましたが,講義内容の選定やレジュメの作成,メインスピーカーを私が担当し,補足説明を先輩弁護士にしていただきました。
講義の内容は,HIV陽性者が直面し得るであろう法的トラブルについて,Q&A形式で解説していきました。Qの数は全部で14個。大きく分けて以下の4部構成になりました。

  1. プライバシー(権)
  2. 職場でのトラブル
  3. 性感染
  4. 献血

プライバシー(権)については,HIV感染をばらされそうになったときや,ばらされたときの対処方法,インターネット上でばらされたときに削除を求める方法や書き込みをした人物を特定する方法などを説明しました。
職場でのトラブルについては,無断HIV抗体検査,HIV感染を理由とする解雇の有効性,HIV感染を理由とする配転命令の拒否などを簡単に説明しました。
性感染については,性交渉の際の真実告知の要否,HIVを感染させられた場合の法的責任追及の可否を説明しました。
献血については,2013年に起こった輸血によるHIV感染事例における献血者の法的責任の有無を簡単に説明しました。

反省点

最大の反省点は,時間の管理・タイムスケジュールの把握を軽視していて,最後は大幅に説明を端折らなければならなかったことです。講義や講演会などの経験豊富な先輩弁護士からも指摘されました。Qが14個なので,「1つあたり5分程度で話せば時間内に全部説明できるだろう」程度しか決めていませんでした。次このような機会を与えられたときには,ちゃんとしたタイムスケジュール表を作成して臨みたいと思います。

おわりに

私が講義で話した内容やレジュメは,今後ニュースレターで情報共有されるそうです。重複する形になってしまいますが,当事務所のサイトでも講義で取り上げたすべてのQ&Aを掲載し,情報提供をしていきたいと思います。講義では時間の制約から十分に説明することができなかった裁判例や,準備不足で取り上げることができなかった法的論点についても紹介していきます。

著者プロフィール

前園 進也
前園 進也弁護士
作家であり新宿二丁目のミックスバーのママ・伏見憲明氏から多大な影響を受け、LGBTに対する法的支援をライフワークとして取り組んでいます。LGBT支援法律家ネットワーク、同性婚人権救済弁護団、「結婚の自由をすべての人に」弁護団等に所属。