LGBT成人式@埼玉

2016年2月6日,さいたま市産業文化センター(埼玉県さいたま市中央区下落合5-4-3)で開催されたLGBT成人式@埼玉に参加してきました。私は成人式という年齢でもないのですが,埼玉県内で初めて開催されるLGBT成人式に,LGBTに対する法的支援をライフワークしている私が参加しないのも何なので,勇気を出して参加することにしました。そのときの模様を簡単に報告したいと思います(文章の分量は約2200字です)。

1. 式典

私は,開演予定時刻である14時ギリギリに会場に到着し,受付を済ませて,式典会場である1階ホールの最後尾席に座りました。ホールを見渡したところ,中年以上の出席者もちらほら見えて,安心しました。受付に時間がかかっているということで,開演は10分ぐらい遅れていました。オープニング映像及び司会者の自己紹介の後,来賓として,埼玉県議会議員の井上将勝さんとさいたま市議会議員土井裕之さんが紹介されて,井上議員が祝辞を述べました。埼玉の議員さんでもLGBTについて関心を持っている人がいると知って驚きました。祝辞の後は,後援,協賛金を寄付してくれた団体や個人,協力団体を紹介していました。
成人の言葉として,2組のスピーチがありました。最初は,私が関与している同性婚人権救済申立ての申立人でもある吉川亮介さんと七崎良輔さんのカップルでした。2組目は,今年実際に成人になるFTMの学生と高校時代に彼を支えた男女の友人のスピーチでした。両方とも素敵でホロっとくる成人の言葉でした。
成人の言葉の後は,FTMでありアクティビストである遠藤まめたさんと,タレントであり著述業の牧村朝子さんのトークセッションです。人前で話すことが慣れている人たちだけあって,笑いあり涙ありのトークセッションで,とても楽しめました。牧村さんの奥様も拝見できてラッキーでした。
過去に成人式に参加したい人々のインタビュービデオが流れて,最後に主催者団体の代表である松川莉奈さんの挨拶で式典は終了しました。
私は,自分の成人式のときは,会場には行ったものの,式典自体には参加しませんでした。ですので,どんな内容なのかわかりません。しかし,LGBT成人式のように心温まる楽しい内容の式典ではなかったと思います。

2. 懇親会

この歳になっても見知らぬ人と話しをするのが苦手な私が,なにを血迷ったのか懇親会にも参加してしまいました。同じ産業文化センターの3階の会場に移動し,懇親会が開始するまで,無料配布のアイスクリームを食べながら待つことにしました。祝辞を述べていた井上議員が暇そうにしていたので,私の方から話しかけ,名刺交換をしました。その後,たまたま隣にいて話しかけた女性が大学の先生だったので名刺交換しました。その先生は大学でカウンセリングを教えているそうで,現在,心理学を学んでいることを話したところ,今度別の集まりに誘っていただくことになりました。
予定より15分早く懇親会が始まりました。ビンゴの用紙に数字が書かれておらず,その代わりに懇親会出席者の名前を書き入れていくという,参加者同士の交流を促進するための工夫がなされたビンゴ大会が行われました。私も最初の5人ぐらいは周りの人と自己紹介を交わしてビンゴ用紙に名前を書き入れました。しかし,しんどいと思って,喧騒から少し離れて座っていました。このままどうしようかと思案していたら,懇親会場内でいくつかのセミナーも同時に行われるとアナウンスがなされたので,このセミナーに参加することにしました。
セミナーは3つで,ひとつ目は公認会計士・ファイナンシャルプランナー(式典で司会をされていたストレートアライの男性)によるLGBT向けのライフプランニングセミナーでした。自己紹介とLGBT向けのライフプランニングをするようになった理由や経緯が長くて,メインの具体的なライフプランニングの説明が駆け足で終わってしまっていた。
2番めのセミナーは,弁護士によるデジタル就活のセミナー。要するに,スマホやパソコンに入っている人に知られたくないデジタル情報を死後どうするのかという内容。LGBT向けにするならパートナーに財産を残す方法を説明する方がオーソドックスだし,需要があったのではないかな。実際,このセミナーの出席者はかなり少なかったです。しかも,デジタル就活なんてわざわざ弁護士がセミナーをするほど法的な問題があるとは思えません。弁護士の営業活動という点から見たら,デジタル就活をきっかけに,遺言・相続案件の潜在的な顧客を開拓するという意味はあるのでしょうが。
最後は,大学生団体による性感染症に関するセミナー。水を使った性感染症の広まりの実験が面白かったです。ただ,LGBT向けのイベントにもかかわらず,セミナーの内容は,異性愛を前提としていたのが残念。
懇親会はまだ終わっていませんでしたが,セミナーがすべて終了していたので,いち早く会場を後にしました。
LGBT成人式@埼玉についてのレポートは以上です。私自身が次回以降も参加するかは未定ですが,今後も続いてほしいイベントでした。私も余裕があれば協賛金を寄付したいですね。LGBT成人式に参加したことがない方は,ぜひ来年は参加してみたらいかがでしょうか。来年はさいたま市の後援だけではなく,埼玉県の後援を得て,開催されることでしょう。

著者プロフィール

前園 進也
前園 進也弁護士
作家であり新宿二丁目のミックスバーのママ・伏見憲明氏から多大な影響を受け、LGBTに対する法的支援をライフワークとして取り組んでいます。LGBT支援法律家ネットワーク、同性婚人権救済弁護団、「結婚の自由をすべての人に」弁護団等に所属。